税務調査には、署内で完結する「机上調査」と、納税者のところに調査官が来る「実地調査」があります。実地調査には納税者の任意協力で行われるものと、強制的に行われるものとがあります。

Q.税務調査官が納税者のもとを訪れて行う任意調査のことだけを「税務調査」と呼ぶのだと考えていましたが、税務調査にはほかのタイプのものもあると聞きました。税務調査の基本を教えてください。

 

A.税務調査には、税務署内で確定申告書を”書類審査”する「机上調査」と、納税者のもとに調査官が訪れ「実地調査」があります。

さらに実地調査には、強制調査(査察調査)と任意調査があります。

強制調査とは、国税犯則取締法(国犯法)に基づくもので、多額で悪質な脱税容疑者の店舗や自宅を調べる調査です。調査に来るのは国税調査官、いわゆる”マルサ”で、国犯法ではこのマルサに強い権限を与えることが規定されています。

任意調査とは、国税通則法に基づくもので、もう税者の承諾を得て任意に行われる調査です。この実地調査のなかの任意調査だけを「税務調査」と捉えている人は多いようです。通則法では、調査官にマルサのような強い権限を与えているわけではありませんが、任意調査も納税者にとって大きなプレッシャーになるのは間違いありません。

任意調査では原則的に、調査前に一定事項が通知されます。ただし、事前通知してしまうと正確な事実の把握が困難になると税務署が考えたときは行われません。調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあると判断したときも同様です。

出典:納税通信 第3432号 平成28年8月1日