今年の年末調整は、給与所得控除額の上限定額化、復興特別所得税の課税、特定役員の退職所得の「2分の1課税」廃止といった昨年からの変更点を踏まえて対応することになる。

 給与等の収入金額が1500万円を超える人の給与所得控除額は、今年から245万円の定額に変更された。昨年までは、収入金額が1千万円超の場合の給与所得控除額は収入金額×5%+170万円だった。例えば収入金額が3千万円の場合は320万円が給与所得から控除できたわけだが、25年1月から245万円が上限になった。

 また、復興特別所得税は、昨年公布された復興財源確保法で創設された制度。納める基準所得税額に2.1%を乗じた金額が上乗せされる。平成25年1月1日から49年まで25年間課税される。毎年の給与や賞与から源泉徴収する税額は所得税と復興特別所得税の合計額になっているので、年末調整もその合計額で行う。

 役員としての勤続年数が5年以下の人(特定役員)は退職手当で「2分の1課税」が適用できなくなった。退職手当は老後の生活資金になることも考慮して税務上で優遇されており、一般的に退職手当額から退職所得控除額を引いた金額に2分の1を掛けて所得金額を計算する。これに対して、特定役員が受ける退職手当のうち勤続年数に対応するものとして受けた部分に関しては、この「2分の1課税」が廃止された。廃止の理由は、短期間で天下りを繰り返し、退職ごとに受け取る多額の退職手当に対して税優遇が受けられることを防ぐ意味合いが濃いといわれる。

 年末調整の時期が近づいてきたことを踏まえ、国税庁はHP上に「平成25年分 年末調整がよくわかるページ」を開設。同サイトにリンクが貼られている「Web-TAX-TV」内の動画「平成25年分 年末調整のしかた」や冊子では、昨年の年末調整と比べて変わった点を序盤に説明している。

出典:納税通信 2013.12.2  第3299号 7頁